同人イベントなどで初対面の人に挨拶をすると、まず渡されるのが「名刺」でしょう。
「明らかに自宅で印刷しただろ!」という出来の名刺から、「オーダーメイドで作ったの!?」というくらい完成度の高いゴージャスな名刺、はたまた透明加工でインパクトのある名刺まで、同人イベントで流通する名刺はとても個性的です。
そんな名刺を渡されると、「うーん、やっぱウチも頑張って作ったほうがいいのかなぁ……」と悩むのが同人サークルの常。
この記事では、そんな悩める同人サークルの皆様に、名刺印刷会社の選び方について書きたいと思います。
大前提:「激安名刺印刷」は避けよう
どこの業者とは言えない量で、「激安名刺印刷」を掲げている印刷会社はかなり多いです。
それもそのはず、一般の名刺とはビジネスで使うことが前提だからです。
例えば一般の大きな会社では、営業マン数百人で名刺を一ヶ月200枚捌いたりします。それだけの数が配られるとなると、名刺1枚あたりのコストだってバカにできません。なので、名刺は金額が命……というお客様も結構いるのです。
しかし、同人サークルの名刺に限っては、事情が異なります。
同人サークルはビジネスではないので毎日配り歩くこともしませんし、一度のイベントで配る名刺の数なんて、多くともせいぜい数十枚程度。しかもイベントに頻繁に出ることがなければ、一年で100枚使い切るのは至難の業だったりもします。
こういった場合では、金額よりも質で選んだほうが、後々後悔しなくて済みます。
どうやって印刷業者の質を見分ける?
サンプルを配っていない印刷業者はNG!
印刷業者の質を測りやすい一番の方法は、「サンプルを取り寄せる」ことです。
私も無料サンプルを提供していない印刷業者に何度か発注をしたことがありますが、「こんなはずではなかった……」ということを何度も経験しています。
その反面、無料サンプルを提供している印刷会社は、発注前にだいたいのクォリティの想定ができますし、何より「サンプルを出す」ということは印刷会社の自信の現れだったりもします。
無料サンプルを配っている印刷会社でオススメできる印刷会社
以下の2つの業者は、それぞれ無料サンプルを配っており、過去に名刺印刷を複数回発注したことのある会社です。
- 株式会社ユーゴ(Suprint/スプリント)……無料サンプルのカラー見本が充実しています。サイト登録後、「資料請求」で取り寄せましょう。印刷の精度がとても高く、黒色もクッキリ出ます。
- 株式会社グラフィック……圧倒的にオススメします。「資料請求」でサンプル取り寄せが可能です。ダイレクト入稿を含めた入稿スピード、印刷の品質、価格、どれを取っても業界最強クラスです。スプリントも仕上がりの面では不満ないのですが、速度と価格ではグラフィックに軍配が上がります。既に使い始めて4年が経ちますが、不満に感じたことがありません。以前ちょっとやらかしもありましたが、品質は変わっていません。(2016/10/24加筆)
ちなみに、スプリントとグラフィックを比較すると、金額的には大差ありません。(片面4C/コート225kg/100枚の場合、スプリント:1900円・グラフィック1880円・割引無の場合・送料込)
スプリントの無料サンプル
グラフィックの無料サンプル
※なお、この記事を書いた5月6日現在、グラフィックではキャンペーンを実施中で、100枚1190円での印刷ができるようです。
以前から言えることですが、この徹底的に価格対抗してくる姿勢は、個人的にかなり好感を持てます。
あまりオススメできない印刷会社
営業妨害と言われたら困るので具体的な社名は書けませんが、過去に発注して苦い思いをした印刷所は6件あります。それぞれの特徴をだいたい述べると、
- Webサイトがあんまりパッとしていない
- 無料サンプルを提供していない
- 「激安」または「超短納期」を全面に押し出している
といった点が挙げられます。お金も時間も無い人には有り難いサービスなのですが、イベントなどに備えて余裕を持って印刷をできる同人名刺では、あまり有り難いものだとは思えませんでした。
ちなみに、電車などに大々的に広告を出している某大手印刷会社も、納期以外はあまり満足のいくものではありません……。
特殊なオプションを取り扱っている名刺印刷会社
さて、せっかくの同人名刺であればもっと特殊なオプションを使いたい! と思う方もいるかもしれません。
そんな方のために、一風変わった名刺印刷を掲げている印刷会社もセレクトしてみました。
オンデマンド倶楽部……割りと有名ドコロですね。名刺としてでなく、イラストカードやSuicaシールなどのノベルティグッズとしての制作もできそうです。お値段も優しいし、同人対応を明記してくれています。
にぶんのいち……透明名刺、アルミ名刺、ホログラム名刺などなど、ユニークな名刺をたくさん作れるようです。値段は少々張るものの、インパクトは絶大だと思います。ネットでは「納期ギリギリでも間に合わせてくれた!」との声もありました。入稿は余裕を持って行いましょうね(自戒)。
- 名刺作成のファースト……本業はWeb制作会社の名刺屋さんです。ここもオプションが多く、価格競争力が高いです。仕上がりも満足との声が多く聞かれる印刷会社ですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
同人名刺づくりは、ビジネス名刺と違って、より個性的に、より自由に作ることのできる楽しい創作活動のひとつです。
普段集中している原稿だけでなく、自分の「顔」にもなる個性的な名刺づくりにも、これを機にトライしてみてはいかがでしょうか?
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