魔が差してPCレスオーディオ環境を構築してしまった話

先日の記事で散財総決算したくせに、発作的にPCレスで音楽を聴ける環境を組みたくなったのだが、結果的にご覧のような状態になってしまったことに関して勝手に言い訳をしたいと思う。

PCレス環境を組みたくなったワケ

先日の記事でスピーカーを買い、常時MacBookProに接続し音楽ライフが捗っていると書いたが、実は不便なことが3つほどあった。

  • MacBookProでアプリを大量に開いている際、瞬間的に高負荷状態になり稀にノイズが発生する
  • MacBookProはUSBポートが2つしか無く、音楽再生の為に常にUSBポートが1つ埋まっているのがしんどい
  • ボリューム調整をする為にはMac側でのボリューム調整(Spotify再生時はSpotifyアプリでも可能ではある)が必要であり、スピーカー側でコントロールしない場合は常時ビット落ちしている状態である

人によっては些細なことではあると思うかもしれないが、気になるものは気になるし、常時流しっぱなしにしているからこそ不便なのだ。

私はこの状態を解決することを決心し、予算15万円以下で幾つか解決する為の高音質なネットワークオーディオプレーヤーを見繕った。

見繕った際、この機能が欲しい!と思った内容はこれら7つだ。

  • 【優先度:高】ボリューム調整をリモコンorスマホアプリで行えるプリアンプ機能
  • 【優先度:高】ネットワーク接続でSpotifyを直接再生できる、Spotify Connect機能
  • 【優先度:高】将来的にDACを外付けし、音質を強化できるデジタル出力
  • 【優先度:中】USBストレージを接続し、その中に入ってる音楽を再生できる機能
  • 【優先度:中】ヘッドフォンアンプ
  • 【優先度:低】Blu-rayプレーヤーのデジタル出力を繋げられるデジタル入力
  • 【優先度:低】アップサンプリング機能

検討した機材と見送った要因

Pioneer N-70AE / N-50AE

まず最初に検討したのはこの2つだ。N-70AEの方が上位機種でDAC部分やアナログ回路にこだわって作られているし、ヘッドフォンアンプが付いている。

しかし、下位機種であるN-50AEの方でもSpotify ConnectやUSBストレージを接続し再生も出来るし、アップサンプリング機能もあり、デジタル入出力も備えている。

だが、クリティカルなことにプリアンプ機能がなかった。これは惜しい。

プリメインアンプと組み合わせてアンプ非内蔵のスピーカーを使っている方はそちらで調整する方法があるが、私のスピーカーはアンプ内蔵のモニタースピーカーだ。

将来的にもアンプ内蔵スピーカーを買うスタンスは変わらないと思われるので、見送りとなった。上位機種の方にだけでもプリアンプ機能がついていたらこれを買って終了だった。

参考にした記事
パイオニア「N-70AE/N-50AE」レビュー。音質&使い勝手がさらに進化したネットワークプレーヤー(PHILEWEB)
https://www.phileweb.com/review/article/201710/10/2733.html

OPPO Digital Sonica DAC

最新の高性能DACチップを備え、価格破壊と各種オーディオ誌でも話題になったUSBDACだ。

USBDACと見せかけてネットワーク接続ができ、Spotify Connectも備えているし、USBストレージ接続も可能な上にデジタルだがプリアンプ機能も搭載している大人気モデルだ。

アップサンプリングやヘッドフォンアンプはないが、これで決まりか!?と思った。思いたかったのだがデジタル出力がなかったので見送りとなった。単体機としてみてもかなり高性能なので、ヘッドフォンアンプが不要である方には最適な機種だろう。

参考にした記事
もはや価格破壊? 9万円台でES9038PRO搭載、OPPO「Sonica DAC」のサウンドを聴く(PHILE WEB)
https://www.phileweb.com/review/article/201702/06/2406.html

ハイエンドDACの価格破壊。ES9038PRO搭載「Sonica DAC」のクラスを超えた音(AV Watch)
https://av.watch.impress.co.jp/docs/series/avt/1042416.html

Marantz ND8006

ネットワークプレーヤーとCDプレーヤーが合体した画期的な機種。

詳細は後述するがHEOSテクノロジー搭載でAmazon MusicやSound Cloudの再生にも対応しているし、リモコンでの音量操作が可能なプリアンプ機能、ヘッドフォンアンプ、デジタル入出力も完備と至れり尽くせり。

この価格帯で尚且つ1台でいろいろと済ませるられるのでとても良い機種だ。

実際機能的にはこれは良いなと思ったのだが、個人的にCDプレーヤーは不要であり、一旦保留となった。

あとそれ以上に本体の色があまり好みじゃ(ry

参考にした記事
マランツ「ND8006」レビュー。CDからハイレゾまでを忠実再現する新世代Hi-Fiプレーヤー(PHILE WEB)
https://www.phileweb.com/review/article/201712/01/2822.html

外宇宙(予算外)探査を開始

そもそも「この予算でこれだけのことを要求するのが間違いなのでは?」と思った私は外宇宙探査を開始した。

そして「Cambridge Audio Azur 851N」という一つのプレーヤーにたどり着いた。
(Amazonに掲載がない上に代理店が移管されたばかりだからか日本語のページがなかった為、リンク先は本国メーカーページとなっている)

7つの条件をすべて満たしており、小躍りしたい気分だったのだが、23.5万円と壮大に予算オーバーしている。

とりあえず価格交渉しに秋葉原のヨドバシカメラへと向かった私を待ち受けていたのは、同メーカーのプリアンプ内蔵USBDAC、Azur 851Dの展示品処分品であった。

ヘッドフォンアンプもアップサンプリングもデジタル入力も備え、定価の40%オフの11.6万円だ。買った。

デザイン好みで最高!(重要)

ちなみに”比較的”低価格でリモコンでアナログ出力の音量を調整できる機種としては、以下の2機種が人気だろう。

Azur 851Dの40%オフを目撃していなければこの辺りを買っていた可能性はある。

デジタル出力できる低価格なプレーヤーを探す

しかしこのままではPCレスでSpotifyもUSBストレージの再生もできない。

つまり1台で済ませるのは諦め、Azur 851Dのデジタル入力に低価格帯のネットワークオーディオプレーヤーのデジタル出力を接続することにし、良さげなものを探すことにした。

DENON HEOS Link

Spotify再生できるのは勿論、最近出現したAmazon Music Unlimitedにも対応しており、他にもAWAなどのサービスをスマホアプリからコントロール出来る。

しかしながら肝心のAmazon Music Unlimitedで日本語検索が出来ないらしく(執筆時現在)、本体のみで操作できる事があまりにも少ないため、見送りとなった。

Amazon Music Ultimitedの日本語検索ができるようになればかなり良い製品になると思う。

尚、HEOSシリーズはスピーカータイプもあり、気軽に音楽を聴くのにオススメだ。シリーズの詳しい説明はこちらの記事を参照していただきたい。

デノン「HEOS」は、ほかのワイヤレススピーカーと何が違うのか?(PHILEWEB)
https://www.phileweb.com/review/article/201705/01/2508.html

YAMAHA NP-S303

ONKYO NS-6130

この2つで非常に迷ったが、結論から言えば後者を選んだ。

色的にもAzur 851Dと重ねておいても違和感はなさそうだし、どちらも似たサイズで値段も近く、Spotifyの再生にも対応している。決め手はe-onkyo ダウンローダー機能だ。

PCで再生せず、外部プレーヤーを使う場合、通常の流れであれば ①ハイレゾ音源配信サイトe-onkyoで楽曲を購入→②PCでダウンロード→③USBメモリ等にコピー→④USBをプレーヤーに接続し再生 となる。

この機能がある場合 ①ハイレゾ音源配信サイトe-onkyoで楽曲を購入→②ネットワーク接続されたプレーヤーでダウンロード→③再生 という流れになり非常に楽である。

筆者が使うかはまだわからないが、多くのハイレゾ音源がe-onkyoで配信されている現状を考えるとこの機能は非常に有用であると言えるだろう。

利便性を最優先で構築した為、どちらも音も聴かずに買うという博打ではあったが、今のところ不満はそこまで感じておらず、突発的ながら予算内で最高?のPCレスオーディオ環境が完成した、と思う。

さぁ次は何を買おうかな

備考:パッシブ(アンプ非内蔵)スピーカーを使うなら

今回は取り上げなかったが、多機能ながら安価なネットワークレシーバーのYAMAHAのR-N803もオススメである。

付属マイクにより、最適なスピーカー位置でなくても音場を実現するYAPOを備え、十分な場所が取れなくても優れた音楽再生を実現することができるスグレモノだ。

一台でネットワークオーディオやPCオーディオを賄えるため、入門用としてオススメである。

ヤマハ、2chでも自動音質補正「YPAO」で理想環境に。ネットワークアンプ「R-N803」(AV Watch)
https://av.watch.impress.co.jp/docs/news/1072086.html