こんにちは、神乃木リュウイチです。
皆さんは2019年9月に発売された新型iPhoneを買いましたか? 私はここまでiPhone7で頑張っていたのですが、流石に発売されたのが2016年のモデルは劣化も厳しく、バッテリーの持ち等がかなり心もとなくなってきたので、ついにiPhone11 Proを買おうと決心しました。
とはいえ、iPhone11 Proの発売日は2019年9月20日。別な記事で紹介しますが、この期間は私はヨーロッパに旅行に行っているため購入することができません。
そう、購入できないはずでした。
が、物欲というのは怖いものですよね。気づいたら旅行先のバルセロナにあるアップルストアに向かってました。
というわけで今回は、「海外旅行先のバルセロナで新型iPhoneが発売されたので現地調達してみた」ということで、今後海外でiPhoneを買いたい方のために、その方法や免税手続き、簡単なレビューをお送りしたいと思います。
結論からいうと、iPhone11 Proをヨーロッパで買うのはとっても簡単でした。免税手続きがわかりやすくて早かったです。
スペイン・バルセロナのApple StoreでiPhoneを購入する流れ
9月20日、私はフランスのマルセイユから国際列車でスペインのバルセロナに到着しました。
到着当日はiPhoneのことなんて考えていなかったのですが、21日の天気予報を見たところ「雨」とのことで、「それなら買い物をしてもいいな…」と思い立ち始めます。
そういえば前から買いたいものがあったなと思い出したが最後、気づいたらタクシーを捕まえてアップルストアまで走らせていました(バルセロナはタクシーが東京の半額くらいでボッタクリもなく使いやすい)。
ただでさえカタルーニャ広場という超観光地のど真ん中な上、新型iPhone11の発売日翌日とあってか、店の外まで人が溢れているアップルストア・バルセロナ店に到着です。
アップルストア・バルセロナ店 (Apple Passeig de Gràcia)
Passeig de Gràcia, 1, 08007 Barcelona, スペイン
営業時間:9時30分~21時30分(日曜日定休日)
地下鉄・バスカタルーニャ広場(Catalunya)駅すぐそば。
入店してApple Storeの店員に声をかける
店員に「新しいiPhoneが欲しいんだけど」と言うと、「この列に並んでね」と言われました。列は50人くらい並んでいたので「どのくらい時間かかりますか?」というと「10分くらいかな」と言われたので言うとおりに並びます。ちなみに新商品発売などで混雑してないときに海外のApple Storeに行くと、店内を適当に見てるだけで新宿ルミネの服屋も真っ青になるくらい一瞬で店員が寄ってきて「hello」と言われます。
さて、並んでいる間に店員が端末を持ってきます。その場で予約を取って在庫を出すから名前とメールアドレスを教えてほしいとのこと。言われるがまま、ほしい端末(iPhone11Proのスペースグレイの256GB)と名前、メールアドレスを伝えます。日本人の名前はまず通じないので、店員の持っているiPhoneに自分で名前をタイピングします。
受付を終えると自分のメールアドレスにこんなメールがきます。何書いてるかさっぱりわかりません。
お会計
というわけでバルセロナに来てる間に新しいiPhoneが発売になったので11Proを買ってみました pic.twitter.com/54mL6bqBK1
— 神乃木リュウイチ(Kaminogi) (@kaminogi) September 21, 2019
やがて10分くらい(本当に時間通り!)して列の先頭に立つと、店員がやってきて「予約を確認させてね」と言われます。先程きたメールにあるQRコードを提示すると、近くのデスクに案内されて商品を確認されます。
私が買いたかったのはモデルナンバーA2215(日本を含むアジア・欧州等のグローバル仕様)だったので、そのモデルナンバーとカラー・容量を確認します。あわせて、保護フィルム等のアクセサリも確認されます。
免税については、お会計の際には店員さんが勝手に免税扱いにしてくれました。この際、パスポートを持っていないと免税できないのでパスポートは忘れずに持っていきましょう。パスポートの情報を元に店員さんが免税書類を作ってくれます。 店員さんが免税してくれてるかどうかわからないときは、「tax free?」と片言でいいので伝えることで意思が伝わります。
なお、免税をお願いしたからといって免税価格での購入はできません。後述する方法で返金書類を作成し、税関で返金を受ける必要があります。
お会計には日本のアップルストア同様クレジットカードが利用できます。支払いを行うと、領収書と免税用の書類の2つが長いレシートとして出てきますので、これを大切に保管しましょう。
空港へ行く前に免税書類への記入
さて、無事商品と免税書類を受け取ったら免税書類への記入を行います。免税書類への記入はある程度店舗側で打ち出されてきたものがありますが、自分で記入する箇所がいくつかあります。
記入はボールペンなどの消せない筆記用具で、以下のフォームを記入します。
CUSTOMER DETAILS(顧客情報)に記入する情報
- 住所
- 郵便番号
- 都市
- 電話番号(国番号、日本なら+81-をつけて頭の0を消す)
- メールアドレス
REFUND METHOD(返金の方法)に記入する情報
今回の購入ではクレジットカード、アリペイ(中国人のみ)、現金での返金が可能です。
今回は私はクレジットカードへの返金を希望するので、カードの番号(基本16桁、AMEX等は15桁)を正確に書き取って記入します。
- クレジットカードの場合、その前にチェックマーク
- クレジットカードの番号
現金で返金を希望する場合には空欄にしておきましょう。Global Blueのカウンター(後述)で「Cash or credit card?」と聞かれると思うので、キャッシュと言えばOKです(現金での返金はレートが悪くなるのであまりおすすめはしないですが……)。
記入後の書類はカード番号も記入された重要な書類になるので、パスポート同様しっかりと管理して空港まで持っていきましょう。
バルセロナ・エルプラット空港でのiPhoneの免税手続き
バルセロナ・エルプラット空港の免税手続きは電子式が幅を効かせており、非常に簡単です。もちろん人の居るカウンターもありますが、Apple Storeの免税書類はGlobal Blue DIVAと書かれた電子手続対応の書類なので対面不要です。
ただしピークシーズンには混雑することもあるとのことなので、空港には早めに行くようにしましょう。
保安検査前・税関にて
まずは制限エリア前の税関(免税窓口、TAX FREE)に行きます。税関の入り口には小学生でもわかるくらい簡単に手続き方法が書いてあり、基本これに従います。
税関にはキオスク端末が置いてあります。「日本語」を選べば日本語で手続きが可能です。といっても、「日本語」を押した後、画面の指示に従って、先程の上にあるバーコードを読ませるだけです。
バーコードを読ませると「免税できます」と表示がでるのでこれで税関チェックは完了です。本来は人にスタンプを押して貰う場面ですが、バーコードを読むだけで税関チェックは完了になります。
保安検査後・Global Blueのカウンターにて
あとは制限エリアに入ってGlobal Blueのカウンターに行くだけです。カウンターで係の人に書類を見せると、係の人が予め記入したカード番号を端末に打ち込み(多分記入ミスの確認?)、問題ないことを教えてくれます。
記入した重要書類は向こうで回収されて、代わりに返金明細書を貰いました。これで手続きは完了です。おそらくポストに書類を入れても良い気はするのですが、カード番号の記入ミスなどがあると怖いので個人的には対面手続きをおすすめしたいです。
たったこれだけです。簡単ですよね。
結局いくらかかったの?
では、免税も含めた最終的な金額については以下のとおりです。
本体代金: EUR1327.67
ケース+本体の合計: EUR1363.95
となり、免税金額は186.86EURとなりました。
最終レートは私のカードだと1EUR=121JPYだったので、それぞれ合計が165483円で免税金額が22610円、なので142873円の支払いとなります。
アクセサリが36ユーロだったのを考えると、最終的な本体代金は日本円で139800円くらいです。
日本の同モデルが税込みで135000円(増税後)くらいなので、スペインで購入すると日本より5000円くらい高いということになります。もちろん為替レートとカード会社によると思うので、お得になるシーンも出てくるでしょうね。
なおご存知のとおり海外版iPhoneはシャッター音がしないので、静かなレストランでの食事の写真や、動物相手の写真を撮るときに重宝することが言うまでもありません。また国内での中古売却価格も当然高くなります。その価値を買うためというのと、発売されてすぐに使い始めたいという欲求を満たせた意味では、全然ありな支出ですね。
海外版iPhoneの免税と購入に際しての注意点
購入手続きは以上で終了ですが、いくつかのサイトを見る限り色々と注意があるので念の為書いておきます。
Q.市内で購入した免税商品はその国を出るまで開封したらダメなのでは?
原則ダメです。開封する場合は自己責任でお願いします。 ただ、例外的に一部商品(iPhone等)は開封して良いようです。今回バルセロナのApple Storeで購入したiPhoneについては、店員に聞くと「使っていいよ」と言われましたし、他のサイトでも問題ないと書いてありました。
実際、スペインを出る前に普通に開封して使っていましたが、手続きの過程では何のお咎めもありませんでした。おそらく電子通関対応商品であれば問題ないのではと思いますが、万が一税関で引っかかっても何の責任もとれませんので、開封するなら「最悪返金されなくてもいいや」くらいの気持ちでやりましょう。
バルセロナからEU圏内乗り継ぎの場合、EU圏内最終出国地での免税手続きが必要なのでは?
原則的にそうです。EU圏内の乗り継ぎの場合、たとえば私はバルセロナ→ブリュッセル(ベルギー)経由→東京と乗り継ぎましたので、本来的にはEU圏内最終出国地のブリュッセルで通関を行う必要があります。
が、乗り継ぎ時間に余裕がない場合等にはバルセロナで手続きしても良いという前例があるようなので、乗り継ぎ時間に余裕がない(4時間ありましたが)と考えた私は、バルセロナですべての手続を終えました。特に問題は発生していません。これも電子手続きだからできる技な可能性はあります。
海外版iPhoneでも日本で問題なく使える?
はい、11からは使えますし、帰国してからも問題なく使えています。
iPhoneはiPhone11 Proから、国内モデルとグローバルモデルが共通仕様になり、おサイフケータイ等のFelica機能も含め、全ての機能が共通で使えるようになりました。
日本で販売されるモデルはA2215というグローバル仕様であり、スペインを含めEUで売っているモデルもA2215です。
実際に情報を確認すると総務省の技適マークがついていますし、Suicaの残高も普通に読み取ることができました。
また、アメリカ、香港、中国などの一部の国で販売されているモデルはやはりグローバルモデルと異なり、使用できる電波の帯域などに制限がかかります。日本のキャリアで利用する場合に電波が薄くなる可能性などが考えられるため、購入する前にはかならずApple公式サイトで日本のモデルと同じかどうかを確認するようにしましょう。
まとめ
以上、今回は海外旅行中のスペインでiPhoneを買ってみるという珍しい体験をお送りしました。
バルセロナは治安の良い都市ではありますが、流石に金額が金額なので「購入した直後にスリや置き引きに遭ったらどうしよう…」と、宝くじに高額当選した人のような気分で街を歩いたのは言うまでもありません。
新しいiPhoneはとても快適で楽しいです。なにより最大の売りだった「超広角レンズ」(フルサイズ換算13mm相当)がとても楽しく、色々な風景をダイナミックに収めることができるようになります。
いままででも超広角は一部のスマートフォンでは搭載されていたものの、今回「iPhone」というブランドがそれを採用したことにより、超広角の世界はより広く普及することになると思います。将来、iPhone11の偉業は「超広角を世界に普及させた」ことになるのではないかと、今から楽しみにしていきたいと思います。
これはあくまで私の予想ですが、賃貸マンションやアパートのポータルサイトに、狭い部屋を広く見せるための超広角画像が今以上に溢れかえるようになるのではないかと感じています。
最後に、iPhone11 Proで得意げに撮ったバルセロナの風景を載せておきます。詳しい旅行記などは別記事に書くので、よかったらそちらもお読みくださいませ。